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2010年12月01日:『お歳暮の起源』

今年も紅葉もそろそろ終りが近づきました。
北海道では早くも雪化粧、街には幻想的なイルミネーションが素敵です。

年末は、色々と準備が必要ですね。
ところで、「お歳暮」はいつ頃から始められたのですか?

お菓子好きの私は、いつも感謝の贈り物は「和菓子」に成ってしまいます。

 歳暮とは元来、「年の暮れ」・「年末」・「一年の終わり」を表す季語でした。
「お歳暮」は文字通り「年()のれ」のことを意味します。

 お歳暮の始まりは、お正月に祖霊(先祖の霊)・年神様(1年の守り神)などを迎え
御魂祭り(みたままつり)の御供え物や贈り物をした日本古来の習わしが起源とされ、
正月を迎える事始めの日である12月13日に贈り物をする様になりました。
 事始めの日:正月を迎える準備を始める事です。
         旧暦12月13日で現在の新暦12月13日となります。
(焼菓子進物) 嫁いだり・分家した人が親元・本家へお正月になると集まり
御供え物を持ち寄ったのが始まりで、昔は年越しに必要な
御供え物を贈っていました。

- 写真 : 焼菓子進物「栗の宴」(2015年版) -
 

 江戸時代にはお世話になった方への贈答として、品を贈る事が習慣化されました。
この時代は、商売の掛売りの決済を「盆・暮れ」または「年末大晦日」の1度で、
年間の取引や親交の感謝として贈答品を送ることが盛んに行われていた様です。
この習慣が現在でも受け継がれ 、1年間の感謝として師走の12月に贈り物を表す
言葉として『お歳暮』使われています

 「神祭り」の供えものとしては、もともと年越しの為の食料品でした。
海に近い家では、塩鮭・塩ぶり・するめ・昆布などを、農業に携わっている家では
収穫物の野菜・米・餅などを贈りました。
贈答用として出回る新巻鮭は、年神様に供える祝い肴の名残りの様です。

 中 元:道教に由来する年中行事である「三元の1つ」で、陰暦7月15日の称です。
 三元は、もともと中国の道教から出た節日(せちにち)の事で、日本に伝来して
仏家の盂蘭盆会(うらぼんえ)と混同され、この日は仏に物を供え冥福を祈りします。

お歳暮と同様に、神仏に供物をする風習から、世話になった人々に贈り物をする。
この習慣が現代のお中元となっております。

【関連項目】
 ’06年06月16日 「和菓子の日」について ’07年02月01日 「節  分」の由来
 ’07年03月16日 「お 彼 岸」の由来   ’07年04月01日 「お花見の歴史と桜」
 ’09年10月01日 「中秋の名月」について ’09年11月01日 「七五三」について
 ’10年01月01日 「正 月」について    ’10年09月01日 「敬老の日」について
 ’11年12月11日 「クリスマス」について  ’12年03月03日 「桃の節句と五節句」
 ’12年08月01日 「お盆」の由来     ’14年02月01日 「節分、豆まきの謎」
 ’14年09月01日 「中秋の名月第2弾」   ’14年02月01日 「節分:豆まきの謎
 ’14年09月01日 「中秋の名月第2弾」 ’14年10月01日 「十三夜」と「豆の日」
 ’15年11月01日 「七五三・他」 第二弾

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