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2016年06月01日:『メロンの歴史・他』

今年も、暑い夏がやって来ます。
5月中旬、あの北海道各地で30℃以上の夏日でした。
被災地・熊本では、テント・車・避難所などで過ごされている 方には、これから厳しい暑さとなってしまいます。
お体には、充分ご自愛下さい。

昨年から販売しております「富良野産メロン」蒸しケーキの
原料「メロン」を調べてました。

 - 写真 : るあん メロン蒸しケーキ (クリック拡大) -
(メロンパフ)
 【メロン
(メロン花) 果実を食用にするウリ科キュウリ属の一年生草本植物で、
当時のメロンはキュウリよりは甘いという程度で、サラダや酢漬けにされ野菜の部類であったそうだ。
ルネサンスの頃に南フランスでカンタルー種のような甘い品種が作られるようになり、メロンは果物の仲間になっていたようです。   - 写真 : メロンの花 -
果実は多くの場合球形ですが、メロンは球形の他にラグビーボール形やこん棒形、さらには蛇の様に細長いタイプと変化に富んでおり、 網目が生じるもの(アミメロン・網系)と生じないもの(アミナシメロン・網無し系)が有ります。
高級メロンの元になった品種がヨーロッパで作出され、メロンの産地として冷涼な地域の北海道・夕張を初めハウス栽培が盛んになりました。
熱帯性の種の多いウリ科植物には珍しく、夏の高温多湿に耐えられないからです。
メロンの歴史と伝来
メロンは北アフリカや中近東地方が原産地と推定されていましたが、最近の遺伝子研究によれば、インドが原産地と裏付けられたようです。
紀元前2000年頃に栽培が始まり、紀元前5世紀頃にエジプトで作られた苦味の少ないメロンが地中海を超えてヨーロッパに渡りました。
- 写真:美味しそうな2種類のメロン (クリック拡大) -
  (メロン)
欧州では、メロンは暖かい地方でしか栽培出来なかったが、14~16世紀以降には
北ヨーロッパでも栽培される様になりました。

日本では中世の考古遺跡から炭化種子が検出されており、古い時代に渡来して雑草化し自生していたようです。
日本で現在のような温室メロンが生産され始めたのは大正時代になってからですが、 弥生時代にはすでにメロンの仲間「マクワウリ」が栽培されていた様です。
メロンの産地】 出典:農林水産省統計 2013年
茨城県:36,500㌧(23.8%) 北海道:25,800㌧(16.9%)
熊本県:23,400㌧(15.3%) 山形県:11,000㌧(7.2%) 
青森県:9,530㌧(6.2%)  静岡県:9,000㌧(5.9%) 
愛知県:8,150㌧(5.3%)  高知県:3,030㌧(2.0%) 
長崎県:2,770㌧(1.8%)  秋田県:2,430㌧(1.6%) 
宮城県・鹿児島県・新潟県・島根県・神奈川県と続きます。
なんと第46位は東京で9㌧(0.006%)生産され、あの果物県・
山梨:0㌧は第47位です。 
総生産高は、166,800㌧です。
 - 写真 : 収穫前のメロン (クリック拡大) -
  (メロン)
メロンの輸出
香港:267㌧・23,200万円 シンガポール:18.6㌧・1,048万円
台湾:10.9㌧・812万円 マカオ:5.4㌧・876万円
他にマレーシア・オマーン・タイ・ロシア・イタリア・カナダ・イギリス等11か国に

メロンの主産国】 出典:農林水産省統計 2013年
中 国 :1,434万㌧(48.8%) トルコ:170万㌧(5.8%)  イラン:150万㌧(5.1%)
エジプト: 102万㌧(3.5%)  インド:100万㌧(3.4%)  アメリカ:99万㌧(3.4%)
スペイン: 86万㌧(2.9%) カザフスタン:77万㌧(2.6%) モロッコ:70万㌧(2.4%)
日本は第24位:166,800㌧(0.56%)です。

メロンの輸入】 出典:財務省統計 2014年
メキシコ:18,500㌧ 20億4,658万円 アメリカ:4,987㌧ 6億2,267万円
韓国:272㌧ 11,463万円 ニュージーランド:5.5㌧ 309万円 中国:2.6㌧ 100万円
総輸入:23,766㌧ 27億8,798万円で前年比較8,954㌧減少

主なその他の品種
マスクメロン高級メロンの代名詞、「マスク」は品種名で無く麝香(ジャコウ)の香りが
 する「MUSK」からきている。 「アールスフェボリット」等香りの良いアール
  ス系メロンを総称してマスクメロンといい、果肉は緑色。
夕張メロン正式品種名は夕張キングといい、親は「アールスフェボリット」と「スパイシー
  カンタロープ」で1961年命名されました。夕張市農協の登録商標です。
  果肉はオレンジ色で甘味が強く・果汁も豊富です。
  2016年5月の初セリでは、過去最高値の2玉300万円でした。
アンデスメロン小ぶりで果皮に網目、果肉は緑色で味と香りはマスクメロンと似ている。
 名前の由来は「安心ですメロン」で1977年発売、赤い果肉も登場。
プリンスメロン西洋種のメロン「シャランテ」とマクワウリの一種「ニューメロン」を交配して育成した品種です。 果肉は黄緑色~淡いオレンジ色で甘味が強く
  果皮がツルっとしていてサイズはやや小ぶり。 
  1962年に発表され、かつてはメロン市場のシェア1位でした。
アムスメロンやや楕円形で果皮は濃い緑色、網目が荒く縦じまがあるのが特徴。
  果肉は淡緑色で甘味があり果汁も豊富。1974年に発表された。
メロンの食べ頃は、収穫から5~7日くらいが目安で、お尻の部分に少し弾力を感じ、
甘い香りがした頃が「美味しさ」のサインです。

【関連項目】            
’08年05月01日 「みかんの歴史Ⅰ」 ’15年05月01日 「イチゴの歴史」
’15年06月01日 「みかんの歴史Ⅱ」 ’15年07月01日 「サクランボの歴史」
’15年08月01日 「パイナップルの歴史」 ’15年12月01日 「りんごの歴史」
’16年04月01日 「桃の歴史」 ’16年05月01日 「枇杷の歴史」
’16年11月01日 「柿の歴史・その他」 ’17年06月01日 「レモン」の歴史
’17年08月01日 「すいか」の歴史 ’17年09月01日 「梨」の歴史

資料 : ウッキペディア メロン ・ 果物ナビ メロン ・ 野菜果物辞典
      果物ナビ 世界の産地ランキング ・ NPI 旬の食材百科 メロン
      農林水産省

 
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