株式会社山久
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2019年11月01日:『これから食品業界で求められる事』

『これからの食品表示法と衛生管理』をお送りします。

2019年4月日から「食品表示法」が施行されます。
 1)表示内容が変更 2)栄養成分の表示
 3)アレルギー表示 4)その他

総合衛生次管理制度が施行されます。
 1)国内基準の衛生管理制度 2)国際基準の衛生管理制度



   * * * * * 食 品 表 示 法 * * * * *

 食品衛生法は、昭和22年に第一条の法令が決まりました。
 ※日本の食品衛生行政の起点は明治6年(1873年)にまで遡り、 本法の前身である「飲食物其ノ他ノ物品取締ニ関スル法律」が1900年(明治33年)に公布されました。
 ※飲食で生ずる危害の発生を防止する法律で、所管は厚生省、表示に関してのみ消費者庁となります。
 
【食品表示法】
 平成25年6月28日「食品表示法」公布され、平成27年4月1日から施行されました。
 平成32年(令和2年)4月1日より全面的に食品の表示内容が変更されます。
イ) 栄養成分表示の義務化
  エネルギー・たんぱく質・脂質・炭水化物・ナトリュウム(食塩相当量で表示)
ロ) アレルギー表示のルール変更
 義務表示:えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生7品目
 ※原料由来・工場内でのコンタミネーション(混入・汚染)なども含まれる
 ※原材料名表示後、改めてアレルギーを再表示する(下記画像参照)
 ※未表示は商品回収・新聞告知・他にもなる場合も有ります。
 推奨表示(20品目):アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、
  キウイ、牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、
  もも、やまいも、りんご、ゼラチン
 ※2019年9月20日に消費者庁は「アーモンド」の食品表示推奨品目への急遽追加、
  「くるみ」は推奨から義務表示対象品目への指定」する方針を発表しました。
  食品業界全体(菓子製造業含む)は、包装資材など表示切替(印刷)が進んでおり、
  この時点で変更は大変であることを考慮頂きたい。
ハ)今後、グルテンフリー(小麦・大麦・ライ麦)・ハラール(イスラム教:豚関連)・
  ビーガン(完全菜食主義)・ペスクタリアン(全て肉食不可/魚介類OK)・
  コーシャ(ユダヤ教:牛/乳・豚/貝/魚介類/他(ラクダ/ウサギ/コウモリ))などの
  対応も必要となっと考えられます。
ニ)表示の様式 文字8ポイント以上(約2.82㎜)
ホ)製造者/製造所の会社名と住所等表示が必須
  販売者(会社)と製造所の社名と住所表示は可能
へ)表示例
 名称和菓子
 原材料砂糖(国内製造)、小麦粉、小豆、卵、水飴 /酸味料、着色料(クチナシ)、香料、 (一部に小麦・卵・乳成分・大豆を含む)
 内容量1個 or 重量 (g誤差4%~2 or 1%)
 賞味期限枠外下部記載(表示されている箇所を特定)
 保存方法直射日光、高温多湿の場所を避けて保存ください
 製造者株式会社山久 東京都北区志茂5‐12‐5 お問合せ 03‐3902‐3531
 製造所株式会社山久 桐生第一工場群馬県桐生市広沢町5‐1711‐5

※販売者と製造所併記の表示例
 販売者○○商事 株式会社 東京都○○区○○1‐2‐3
 お問合せ電話番号 03‐1234‐5678
 製造所株式会社山久 桐生第一工場群馬県桐生市広沢町5‐1711‐5

【改正後の表示例】
1)製造者・製造所表示の正式な表示例
 株式会社山久の焼菓子「一口栗まん」の表示例
(一口栗まん)

2)販売者表示と製造者表示の正式な表示例
 他社OEM:焼菓子商品、製造所:山久桐生第一工場
(dorayaki)
   
(yakigasi)
  他社OEM:どら焼商品、製造所:山久桐生本工場
3)表示例の説明(法令で決められた箇所)
 「国内製造砂糖・小麦など原料は輸入され、国内で製造した場合
 「  」原材料名と添加物名の区分の「カンマ」
 「 / 」原材料名と添加物名と区別する為に「/」を使用する
 「  」アレルギーをまとめて表示、この際「・」を使用する
 「_アレル―ギーの品目・コンタミと注意事項「アンダーバー
 「製造所製造者(会社) or 製造所(工場)を記載する
 「プラマークリサイクルマークとして「プラ」「紙」を表示
 「栄養成分エネルギー・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量
 「販売者販売者と製造所を併記する
 
 
   * * * * *  総 合 衛 生 管 理 制 度 * * * * *  
 
 食品衛生法が改正され、食品業界全体にHACCPの導入が制度化され、各々の食品等
 事業者は、取引先がどこまで要求するかなどを考慮して、どの段階までの食品安全の
 仕組みを取り入れるかを検討する必要があります
   
 代表的な「衛生管理認証制度」をご紹介します。
 
【HACCP】
 Hazard(危害) Analysis(分析) and Critical(重要) Control(管理) Point(点)
 「危害分析重要管理点」 CCP:必須管理点
 食品の安全性を担保にする為、製造の各工程においてどこで「異物混入」
 「微生物汚染」など危害が発生するかを予測・分析し未然に防ぐ方法の食品規格
 
【ISO2200】
 International(国際) Organization(組織) for Standardization(標準化・規格)
 国際標準化機構:ISO規格=国際規格(国内規格)
 品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001とHACCPを内包した食品
 マネジメントシステムの国際規格
 
【FSSC22000】
 Food(食品) Safety(安全) System(システム) Certification(認証)
 オランダのFFSC(The Foundation of Food Safety Certification:
 食品安全認証団体が、ISO22000より更に前提条件プログラムについても手法を
 厳密に設定、追加要求事項により、食品安全対策について補っているところが特徴
 

【関連項目】        
’06年08月16日 「小麦のグルテン」 ’08年03月01日 「小麦アレルギー」
’10年03月01日 「安心安全の認証①」 ’10年04月01日 「安心安全の認証②」
’12年02月01日 「食品鮮度保持剤」   
 
<調 査:本社 営業部門> 2019年11月11日更新